五月の掲示板の言葉はコレでした。
以下、解説を読んでいただけたら幸いです。
【住職のひとりごと】
今月の言葉は
ポップで親しみやすいものですね。
でも、よく見ると厳しい。
みなさんは、自分の寿命を
何歳くらいまでだと思っていますか?
おそらく、大病を患っておられない方は
平均寿命位を考えておられるでしょう。
「明日ありと思う心のあだ桜
夜半に嵐の吹かぬものかは」
親鸞聖人が得度の際
9歳で詠まれた歌です。
満開の桜は一晩の嵐で
簡単に散ります。
私のいのちも
明日かもわからないし
100歳を超えるかもしれない。
いつまでもあると思ったら
これは大きな間違いである
と、教えてくださいます。
お酒もそうですね。
お酒を多少(多量?)
たしなむ私にはわかります。
あると思っていた酒が
いつの間にか、残り僅か。
でも、寂しさと同時に
僅かだと知ることができたからこそ
より大切に、味わい深く
いただくことができます。
人生も酒も
確実に終わりに向けて
進んでいます。
もう少しで空になりそうな
一生懸命に生きてきた人生を
振り返ってみて
「何のために生れてきたのか」
「この人生、一体何だったのか」
と、なげくのは寂しくないですか?
お寺に参る歳(まだ早い)とか
仏教は死んでからの教えだと
思っていませんか?
それは大きな誤りです。
なぜならば、仏教とは
「今」を生きる
私のためにあるものなのだから。