一昨日、お寺に法事に来られた
高齢男性の一言。
本堂での上げ法事を終え、
お茶を飲んで談笑していると
「エンターテイメントを観た後のようだ」
と仰られました。
本堂という場所の影響も
大きかったと思います。
「読経があって、法話がある。
これはエンターテイメントですね」
と言われるのです。
どう受け取ったらいいのか
わからなかったのですが
穏やかなお顔で
嬉しそうに仰られたので、
ポジティブに受け取ります(笑)
読経の間は長いです。
おそらく意味がわかって
聞いておられる方はあまりいない。
ただ、その時間に
視覚的・聴覚的、また空気感から
極楽浄土を感じ、亡き人を偲び、
自分との接点や思い出、
残してくれたものを訪ねる。
そして、法話で締める。
これは、非日常です。
でも大切な時間です。
さらに【エンターテイメント】には
「一緒に」という意味があるようです。
確かに色々な要因で
以前のような法事のカタチは
変化しています。
でも、どのような規模でも
どのようなカタチでもいいので
やはり、節目は大切です。
その大切な節目に
心に響く読経や法話を
届ける努力を我々僧侶は
絶対に怠ってはいけない。
【エンターテイメントを観た後のようだ】
この一言に色々と
考えさせられました。