2021年11月08日

お釈迦さまを訪ねる旅F



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【インドの土産売り】


さて、こちらは更新が滞っておりました。


今回は、インドの物売りについてお話します。


とりあえず、日本人を見かけると、土産売りが押し寄せてきます。


あっという間に囲まれて、少し怖い思いもします。


日本人相手なので、高額な値段でふっかけてきます。


買うにしても、言い値で買ってはいけません。


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ある仏跡地で、少年たちが声をかけてきました。


上のような仏足石(お釈迦さまの足跡)の拓本を買ってくれと言うのです。


彼らは日本語が巧みです。


「社長さん!一枚千円安いよ!」


わたし「高い。いらない」(背中を向けました)


「社長さん!5枚で千円でいいよ!」


わたし「(しつこいなぁ)いらない」(バスに乗ろうとしました)


「社長さん!10枚千円でいいよ!」


わたし「(10分の1になった?)」


彼らはバスに乗っても、窓越しに叫びます。


「社長さん!30枚千円でいいよ!」


わたし「わかった。買うよ」


1枚千円 →   30枚千円になるのです。


言い値で買ってはいけません。


帰国してから、1枚33円のインド土産を友人に配り歩きました(笑)



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2021年10月05日

お釈迦さまを訪ねる旅E



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この世に誕生された、ゴータマシッダルタ。


後のお釈迦さま。


上の写真は、花御堂といわれるものです。


誕生仏に甘茶をかける「花まつり」という行事が4月8日にあります。


なぜ、誕生仏に甘茶をかけるのか?


これは天の龍王が、ゴータマブッダの誕生に感動し、天から甘露の雨を降らせたということからです。


さてゴータマブッダは、産まれてすぐに何と!


7歩歩いたと言われます。そして「天上天下唯我独尊」とお話されたというのです。


なぜ、「7歩」歩いたのか?「3歩」でもすごいのに。


「7歩」に意味があるようです。


それは、「六道」を超える、と言う意味があります。


「六道輪廻」って聞いたことありますよね?


これは、「地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天」の6つの世界のことです。


インドでは、仏教以前のバラモン教の考え方から、死をむかえたら、6つの何処かに生まれると考えられています。


それぞれは迷いの世界で、その世界を生まれ変わり死に変わり(輪廻)しなければならないと考えられるのです。


ゴータマブッダが「7歩」歩まれたのは、六道(迷いの世界)を超える。六道輪廻から脱する。その「7歩目」だったのです。


迷いを転じて悟りを開く、「転迷開悟」を表しておられるのです。


そんなアホな!馬鹿馬鹿しい!


そう思われて当然でしょう


でも、大切なことはこの物語をどのように受け取っていくか?ということです。


次回は、世の中で間違って受け止められている「天上天下唯我独尊」についてです。


お楽しみに!


posted by 覚円寺 at 16:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 教え・作法・マナー

2021年09月20日

お釈迦さまを訪ねる旅D



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【お釈迦さま誕生】


シャーキャ族の王さまとお妃さまには、長い間ご懐妊の知らせがありませんでした。


ある日、お妃さまのマーヤー夫人は夢を見ました。


6本の牙をもった白いゾウが、右の脇から胎内に入り込んでくる夢です。


その夢をみた数日後、ご懐妊が判明しました。


仏教系の幼稚園や保育園で、子どもたちが大きな白いゾウを引く行列にあったことはないですか?


あれは「花まつり」。お釈迦さまの誕生を祝う行事です。


前回に少し話は戻りますが、マーヤー夫人は出産を実家で迎えるために故郷に向かわれました。


その途中、ルンビニ園のアソーカの花に手を伸ばした時に、右の脇から男の子が産まれたそうです。


それが、後のお釈迦さま。「ゴータマ・シッダールタ王子」です。


何とも有り得ない話と感じられるでしょうが、お付き合いください。


さて、私は白いゾウは見たことがありません。



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白いイルカには乗りましたが。



(楽しそうに見えますが、この時38.5°の熱がありました笑)


posted by 覚円寺 at 18:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 教え・作法・マナー

2021年09月15日

お釈迦さまを訪ねる旅C



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【お釈迦さまの生涯】


いよいよ、お釈迦さまの生涯について進めていきます。


お釈迦さまが生まれられたのは、約2500年前です。


ルンビニという場所で、ご生誕になられました。


ルンビニ保育園とか富山市にもありますよね?


仏教関係の園です。


ルンビニの場所は今のネパールです。


ですが当時はインドなので、お釈迦さまはインド人です。


お釈迦さまは、シャーキャ国という部族のような小国の王子さまとして生誕されました。


「お釈迦さま」と呼ぶのは、シャーキャに漢字を充てたのです。


お母さまの「マーヤー夫人」は、ルンビニで産むつもりはなかったのです。


実家のある隣国まで、里帰り出産をされる途中に産気づき、お釈迦さまを出産されました。


出産時のエピソードにも、色々と謂れがあります。


少しずつ、お伝えします。


ネパールに入らなければならないので、ボディランゲージの私は入国に難儀しました。


国境のスノウリからルンビニまでは、バス移動でした。


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満席で、運転手に「屋根に乗れ!」と言われました。


↑のような感じで低い柵にしがみつきながら、凸凹道を走り、何度も振り落とされそうになりました。



posted by 覚円寺 at 18:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 教え・作法・マナー

2021年09月06日

お釈迦さまを訪ねる旅B



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【インドの物価】


インド、特に仏跡地のある北東インドの物価は格安です。


前回の話で、14時間の移動に使った寝台列車は400ルピー(800円)です。


街中の移動といえば、オートリクシャー!
(上の写真)


これは、交渉次第です。最初は高額をふっかけてきます。


しかし、交渉中に横から前から、
「オレは○○ルピーで乗せてやるぜ!」


とディスカウントが始まります。


だいたい、3キロ〜5キロくらい乗って10ルピー(20円)とかでした。


露店のカレーは20ルピー、1日8杯くらいは飲むと言うチャイは3ルピーくらいでした。


ホテルも色々です。


初日、タイの空港を経由してコルカタ空港に着いたのが夜中の1時。


街に移動してもホテルが中々見つからない。


道端には野宿の人人人。見渡しても数百人寝ています。(大袈裟ではありません)


走り回る大型ネズミ。大きなカゴに入れられて泣き喚くニワトリ。


そして、年間30,000人は噛まれて狂犬病で亡くなるという野良犬たち。


疲れもあり、地獄でした。


2時間半くらい歩き回って、ホテルに着いたのが4時半。ホテルは一泊150円。


部屋にあるのはセミダブルベッド1つ。染みて黄色のシーツ。壁をつたう巨大なイモリ。


従弟と1つのベッドで、背中合わせで寝ました。


何より強烈だったのがコレです。


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コレは、泊まったホテルのトイレ兼シャワー室の写真です。


便器にまたがってシャワー浴びるんですよ。しかも水。


本当に帰りたかったです。泣きそうになりました。


コルカタ(カルカッタ)で、初日から気分はオモカッタ。


さて、旅は続きます。



posted by 覚円寺 at 18:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 教え・作法・マナー

2021年09月03日

お釈迦さまを訪ねる旅A



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【ルーズなインド人】


インド人の特徴?それは「時間にルーズ」。


いや、いい意味で時間に縛られない生活なのです。


1〜2時間の遅れなんて誤差のうち。気にしない、気にしない。


2度のインド旅では、「インドタイム」の洗礼を受けました。


1度目のインド旅。関西空港に添乗員さんとともに到着しました。すると、


添乗員さん
「みなさーん、早速インドの洗礼ですよ!」


私たち
「???」


添乗員さん
「みなさんの乗る飛行機は、まだインドの空港です。フライトは18時間遅れになります笑」


私たち
「えーーーー!!」


日本の航空会社ではありえません。しかも、空港に着くまで連絡もないと言う・・


大阪市内に戻り、急遽ホテルに泊まりました。


もちろん、現地での日程も大幅に変更です。



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2度目の旅でまた、洗礼を受けました。


コルカタ〜ベナレス(ガンジス川の街)まで夜行列車で14時間の移動。


駅に出発時間前に着いたのに。


駅員
「今日は出ないよ!」


私たち
「え?出発前でしょ?」


駅員
「いや、今日はその電車はない!」


諦めましたよ。コルカタの街へ帰り、24時間後に出発しました。


インド人のこう言うところが嫌だ、と言う人はいます。


でも、私は笑えてきました。この感覚、分刻みで動く日本人には絶対にない。


楽しむしかない!と、受け入れました。


インドを旅した人は、ハマる人と2度と行きたくない人に分かれるそうです。


私はまた行きたい。何度でも。


息子が大きくなって留守を任せられるようになったら、絶対行きたいです。


お釈迦さまの生涯のお話までは、まだまだ辿り着きそうもありません・・・笑

posted by 覚円寺 at 17:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 教え・作法・マナー

2021年09月02日

お釈迦さまを訪ねる旅@



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「教え・作法・マナー」のカテゴリーで新連載を始めます。


お釈迦さま生誕の地、インドとはどんな国なのか?


仏教を発見されたお釈迦さまとは、どんな方なのか?


それらを過去の2度の仏跡地を巡った旅から、みなさんとともに写真で訪ねてみたいと思います。


旅行で撮った写真も使用しながら、楽しく進めていくつもりです。


さて、1度目のインド旅行は2000年だったと思います。20歳でした。


父がインドにめっぽう強い旅行会社「トラベルサライ」でツアーを企画しました。


門徒さんや、知り合いの方、岐阜県・福岡県から参加があり、25名くらいで11日間、北インドを廻りました。


2度目は2つ下の従弟と2週間、バックパッカーをしました。30歳でした。


往復の航空券だけを求めて、後は自分たちで現地で計画して旅をしました。


どちらの旅も、インドの洗礼を受ける珍道中になりました。


今でも大切な思い出です。


そんなことを振り返りながら、みなさんには仏教に親しんでいただけたら幸いです!


あっちこっち話がフラフラするかもしれません。


途中で挫折するかもしれません(笑)


どうか、お付き合いください(^_^)



posted by 覚円寺 at 16:06| Comment(0) | TrackBack(0) | 教え・作法・マナー

2021年03月05日

本尊・阿弥陀さまI





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昨日、病院で術後の鼻の消毒をして帰ると、かわいい集団がいました。





先生と園児と30人くらいで散歩をしておりました。





集団の先頭で手を繋いでいるのは、長男と二男。





先生方にも声をかけて、せっかくなので本堂に上がってもらいました。





みんなで阿弥陀さまに手を合わせました。





せっかくのご縁ですので、子ども達に向けて、仏さまのお話をしなければ!と思い、





阿弥陀さまの姿のお話をしました。





「この仏さまは、どんなかたちしてる?」





聞くと、「立っとる!」





元気に答えてくれました。





「そうだよ、みんなのことがねぇ、心配ですわっていられない!」って立っているんだよ。





四十八願の中の三番目の願い、悉皆金色の願の話もしました。





法蔵菩薩は「すべての人のいのちが輝くことがなければ、わたしは仏にならない!」と誓われました。





そう誓わねばならないのは、すべてのいのちが輝くことがない現実があるからです。





願成就して、阿弥陀さまのからだが金色に輝くのは、「一人一人のみんなのいのちが大切だ」って、ことなんだよ。





ちょっと飛躍した話になったかもしれませんが、





「みんなのいのちは、願われている尊いいのちだよ」と伝えました。





3歳〜6歳までの園児さんですので、伝わったかどうかわかりませんが、本当に有難いご縁でした。





阿弥陀さまも喜んでおられるように感じました。




posted by 覚円寺 at 12:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 教え・作法・マナー

2021年02月19日

本尊・阿弥陀さまH





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こちらは、金戒光明寺の五劫思惟阿弥陀仏座像です。





アフロの阿弥陀さまです。





法蔵菩薩のときに、どれくらいの時間、私が救われるために悩まれたのでしょうか?





正信偈に
法蔵菩薩因位時 ‥‥‥‥‥‥
‥‥‥‥‥‥‥五劫思惟之摂受  
とあります。





五劫(ごこう)という時間です。劫とは時間の単位です。





果てしない時間の長さを示す比喩です。





一劫とは、160キロ四方の大きな岩に100年に一度天女が降りてきて、その羽衣の袖で岩をなぞって帰っていき、途方もなく繰り返し、摩耗で岩がなくなる時間のことです。





わけわからんでしょ?(笑)それ×5が五劫です。





つまり、私という存在はそれぐらい救い難いのである、ということなのです。






永い間、悩みすぎて、髪がこんなんになってしまったようです。





誓願を起こした法蔵菩薩が、阿弥陀さまになるのには、さらに永いご修行が続きます。






落語の「寿限無寿限無 五劫のすりきれ……」





これもここから始まったものです。





お経には全てに意味(願い)がしっかり書かれてあるんです。





ねっ!仏教って面白いんですよ(^^)


posted by 覚円寺 at 10:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 教え・作法・マナー

2021年02月17日

本尊・阿弥陀さまG




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選挙演説を聞くことがありますよね?





「もし、私が当選しましたならば、必ず○○することをお誓い致します!」





高らかに演説なさっても、当選後には誓いが成就されない場合があります。





そして公約が守られたとしても、利益がある人もいれば、損害を被る人もいます。





法蔵菩薩は、遠い昔に48の誓いを建てられました。





全てのいのち(十方衆生)のための誓いです。






「もし、あなたが○○となることができなければ、私は仏(阿弥陀)とならない!」





量り知ることのできない永い間、私が救われる方法を思惟して、





想像できない永い間、私が救われるために、修行されたのです。





つまり「南無阿弥陀仏」と成就された、阿弥陀さまが私の前におられるということは、





私が救われることが証明されているということです。





そして、誰も救いから漏らさない!と全てのいのちを救える仏になられたのです。





正信偈には

帰命無量寿如来 南無不可思議光

 法蔵菩薩因位時 在世自在王仏所

 覩見諸仏浄土因 国土人天之善悪

 建立無上殊勝願 超発希有大弘誓

 五劫思惟之摂受 重誓名声聞十方





の箇所に、そのことが書かれてあります。






「そんな作り話、バカバカしい!」






と受け取れば、大切なことが何も聞こえてこないでしょう。





「なぜ、そのような誓いを建てられて、南無阿弥陀仏にならねばならなかったのか?」





と受け取れば、阿弥陀さまの心にふれ、この人生において大切なものを、得ることができるでしょう。





@馬鹿な作り話
Aなぜ、私を救うために阿弥陀となられた?





あなたは、@とAのどちらで聞きますか?




posted by 覚円寺 at 17:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 教え・作法・マナー